2008年6月22日

「旭川観光のパワーアップは小江戸・川越に学べ」北海道経済、2008年7月号

旭川観光のパワーアップは小江戸・川越に学べ 『北海道経済』2008年7月号

ラーメン村の木村政博社長と

旭川観光のパワーアップは小江戸・川越に学べ

「観光スポットは点から線へ」
「歴史教育観光ルートの作成を」

川越奥武蔵観光情報学研究会主査 桑原政則さんに聞く

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人口34万人、
県内第二の商工業都市で中核市、
耕地面積上位の農業都市などなど
旭川市と共通点の多い埼玉県川越市。
しかし観光地としてのパワーには大きな差がある。
旭川観光に足りないものはなにか。
『第五回観光情報学会全国大会in旭川』出席の後、
旭川を代表する観光スポット・あさひかわラーメン村に
足を運んだ川越奥武蔵観光情報学研究会の桑原政則さんに、
㈱あさひかわラーメン村の木村政博社長が聞いた。

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常に、飽きさせない仕掛けを

 木村 
 大雪クリスタルホールで昨日まで行われていた
『観光情報学会全国大会』
(5月28日と29日の2日間開催)では
川越の観光の取り組みなどを紹介されたそうですね、
ご苦労様でした。

 桑原 
 はい、私が「ときがわ町観光の可能性」をテーマ
とするブースを、
一緒に来た仲間が「川越ブランド骨酒パック」
「持続可能な観光」
「川越市のホテルの観光戦略」と銘打って
それぞれのブースで川越とその周辺の観光に関して
アピールしました。

 木村 
 旭川は初めてですか? どういうイメージを持っていましたか。

 桑原 
 北海道の中央に位置し、西は日本海、北のオホーツク、
南の太平洋で揚がる魚が集積し
「おいしい魚が食べられるところ、陸の港」と
聞いてきました。
 2日間、いろいろと食べましたが、シャケやカニ、
そのほか本当においしかったですね。

 木村 
 川越市について勉強不足で申し訳ありませんが、
埼玉県の主要都市で観光地として有名といった知識しか
持ち合わせていないのですが、
どのようなまちなのですか。

 桑原 
 食べ物ではイモ、イモ料理が有名です。
 「栗より旨い十三里」という言葉がありますが、
これは栗=九里と、より=四里を足して十三里、
江戸から十三里離れた川越のイモを称えたもの。
魚は今ひとつなんですが、
そのために逆に工夫してウナギがとてもおいしい。
ウナギ料理で知られています。

 人口は34万人です。

江戸時代には新河岸(しんがし)川の舟運で
江戸と深く結ばれ城下町として栄え「小江戸」と呼ばれました。
江戸の北の守りとして重視され、
歴代川越藩藩主は江戸幕府の重鎮が就任しました。

 木村 
 人口は旭川とほぼ同じなのですね。
 旭川は旭山動物園が有名になってここ数年、
観光客入り込みが伸びているのですが、
川越はそれ以上、非常に好調だと聞きますが、
実際はどうなのですか。

 桑原
 昔はそれほど有名ではなかったのですが、
今から20年前の1989年にNHK大河『春日局』が放送され、
観光客が一挙に100万人ほど増えました。
春日局は徳川3代将軍家光の乳母で川越出身。
ドラマの舞台となって川越の知名度が飛躍的にあがったのです。

 NHK大河ドラマの舞台となって一挙に観光客が増えたまちは
全国に数多くあります。

しかしその大半は数年後にブームが去っているのが実情でしょう。
川越の場合はドラマが与えてくれた絶好のチャンスを見事に
生かしたのです。
訪れた観光客を飽きさせない、何度いっても新しい見どころが
あるようにと、眠っていた観光資源を再生させ、
毎年のように新たなスポットを作り出していきました。
そういった仕掛けが常に必要なのです。

 今は、鎌倉、日光と並び「関東の観光御三家」に
川越が数えられるようになっています。
今年は600万人を数えると思います。
来春のNHK朝ドラ「つばさ」で再び川越を中心とする埼玉が
舞台となる予定で、川越市では2010年の
観光入り込み「1000万人」を目指しています。

地元で支持されるのが大事

 桑原 
 こちらからも質問があるのですが、ここ、ラーメン村は年間、
何万人の方が利用するのですか。

 木村
 前年実績で64万人です。
 1996年8月に「年間30万人」を目標に開業しました。
旭川ラーメンブームに乗って初年度から目標を超えることが
でき年間50万人の利用がありました。
ここ数年は旭山動物園人気のお陰でさらに利用者は
増加傾向にあります。

 桑原
 地元の方の利用と観光客の比率というのはどうなっていますか。

 木村
 最近は動物園入園の前後に訪れる海外観光客も増えていて、
この数字は把握できるのですが、地元利用者や市外、
また道外の方がどの位かは推量するしかありません。
おおよそですが、地元の人と、外国人観光客を含む
地元以外の比率はフィフティフィフティ
だろうとととらえています。

 桑原
 地元に支持されるということは非常に大事ですね。
今後も地元のラーメンファンを大事にしていったら
よいと思いますね。

 3年前に行った川越市の調査では、川越を訪れる人は
圧倒的に関東エリアの人が多く86%を
占めているとの結果が出ています。
県別では地元埼玉が43%で、東京の25%、神奈川の8%、
千葉6%と続きます。
男性より女性が多く、総じて50歳以上の女性に人気です。

 さきほどここでラーメンをいただきましたが、非常においしい。
コンパクトに8店がまとまっていて良い施設だと思いました。
 ただ残念なのは近くにほかの観光施設がなく、
年間60万人以上を集客しながら
「点」で終わっていることですね。

川越は「時の鐘」「喜多院」「蔵造りの町並み」
「菓子屋横丁」など多くの観光スポットが一つの線で
つながっています。

 旭川の観光施設も1つの線でつながると
相乗効果が生まれもっと魅力が増しますよ。
先ほど平和通買物公園を見てきましたが、
日本最初の歩行者天国という格好の
うたい文句があるのに。
ちょっと寂しい感じがしましたね。

 川越駅から北へ一礰延びる商店街はクレアモールといい
関東でも屈指のにぎわい。
平日でも2万人の買物客で押し合いへし合いの状態です。
点から線への試みによって買物公園ももっと賑わいを
取り戻せるのではないかと思いますが。

北鎮、兵村などをコースでアピール

 木村
 川越の観光スポットは線でつながっているということですが、
距離的にはどのくらいなのでしょう。
施設と施設の間のアクセスは徒歩ですか、
バスなどを利用するのですか。

 桑原
 2キロほど隔たって次の施設があり、徒歩で回れます。
小江戸めぐり、七福神めぐりなどがありますが、
巡回バスで巡るルートも用意されています。

 木村
 観光客1000万人を掲げるなど川越はずいぶん
元気が良いようですが、
それでも課題はあるのでしょうね。

 桑原
 川越の観光の顔は一番街周辺の蔵の町並み。
観光客はこの地区の時の鐘、菓子屋横丁、喜多院などに
集中しますが、しかし外国人観光客は
町の中だけに関心があるのではなく、
たとえば韓国の人なら日高市の高麗(こま)神社、
台湾の人は坂戸市の聖天宮(せいてんきゅう)を
訪れたいと思っています。

こうした近隣市町村と連携して観光地域を
拡大していかなければならないと考えています。

 その地にゆかりのある人物を知ると、その土地への興味も
さらに増します。
太田道灌、春日局、島崎藤村、徳川家光、源義経など
川越にかかわりのある偉人は数多く、
それらの足跡をたどるコースづくりも必要だと思います。

 高齢化の影響で庶民的な芸能が再認識されつつあります。
川越には「湯遊ランド」という施設があり股旅物や
歌謡ショーが365日催され
大衆演劇ファンをひきつけています。
大衆文化コースというのも考えられますね。

 木村
 こちらでも、富良野エリアと連携を図るなど広域的な取り組みを
強化しています。
 あと、確かにゆかりの人物を知る、業績を伝える施設
というのは大事ですね。
有効な観光スポットにもなりますね。
ただ、北海道の場合、歴史が浅く、
その点では川越がうらやましく感じます。

 桑原
 こちら(ラーメン村)の前に北鎮(ほくちん)記念館に寄りましたが、
資料がとても充実して素晴らしかった。
東旭川には兵村記念館もありますよね。
本州に比べて歴史が浅いとはいえ、屯田兵以降、開拓の歴史、
第七師団の果たしてきた役割などを伝える施設はあるのですから、
そういう施設をもっとアピールする、
いうなれば「歴史教育観光」に力を入れていったら
よいと思いますよ。

 旭山動物園には学生さんがたくさん訪れると聞いています。
それに北鎮記念館や兵村記念館を歴史教育観光として
組み合わせてコースとすればよいのではないでしょうか。

若者、ばか者、よそ者のパワーと知恵

 木村
 歴史教育観光ですか。
"資源"は旭川にもあるのですね。
桑原先生らの考え方や活動を参考にしてもっと
旭川も頑張らなければだめですね。
これを機会に旭川と川越の交流も深めていきたいですね。

 桑原
 今回、西川将人市長や扇松園の高橋仁美女将とも話す
機会がありまして
2つの市の交流を進めましょうということになりました。

 観光とは光(よいところ)を見せることです。
光とは住民の笑顔。沖縄にはそれがあります。
旭川にはどうか? 
まだ少し足りないような気がしますね。

 よく「観光は若者、ばか者、よそ者がつくる」というのですが、
若者のエネルギーはいつの時代でも大きな推進力であり、
寝食を忘れものごとに真剣に打ち込むばか者、
それにしがらみなく地元の人の気付かない視点で良さを発見できるよそ者の
パワーと知恵が大事です。

 お互いに街が元気になるように頑張りましょう。
桑原政則 くわばらまさのり
 1940年(昭和15年)生まれ。東京外国語大学大学院を経て
京都大学東南アジアセンター派遣留学生として
タイを中心とした東南アジアの研究に従事。
現在、東京国際大学人間社会学部教授。川越奥武蔵観光情報学研究会主査。

*一部訂正

埼玉県NPO情報ステーション - NPO法人設立等認証申請団体一覧

埼玉県NPO情報ステーション - NPO法人設立等認証申請団体一覧

申請日 2008-3-31

団体名 特定非営利活動法人川越奥武蔵観光情報学研究会

代表者名 桑原 政則

住所 川越市新富町1丁目9-1

定款の目的 本会は、観光と情報活用の視点から実用研究・学術研究を行い、観光情報学の確立・発展を図るとともに、川越奥武蔵観光産業の発展とそのための研究に寄与することを目的とする。

2008年6月15日

2008年5月観光情報学会旭川大会

旭川グランドホテル

扇松園でのウエルカムパーティー。おかみの高橋仁美さんと



旭山動物園にて

観光情報学会全国大会in旭川 懇親会










「歴史・自然紹介しよう 比企観光視察」埼玉新聞、2008年6月19日


歴史・自然紹介しよう 比企観光視察

 川越は“江戸”、比企は“中世”ー。比企の歴史や豊かな自然を多くの人に知ってもらおうと比企地方の観光をテーマにした県川越比企地域振興センター東松山事務所主催の「比企地域観光視察」が十三日、関係者を集めて行われ、比企地方の名所や史跡を巡った。

 同地域を視察したのは、同東松山事務所や小川町産業観光課職員と研究者らのNPO法人川越奥武蔵観光情報学研究会(桑原政則代表)ら。

 一行はまず、嵐山町にある県立嵐山史跡の博物館で元同博物館長の梅沢太久夫さんから比企の中世史の説明を受け、マイクロバスで出発。

 梅沢さんを案内役に、大蔵館をはじめ鎌倉街道跡、嵐山渓谷、宇宙開発事業団地球観測センター、平和資料館、正法寺・巖殿観音、吉見百穴、吉見観音、いちごの里よしみ、松山城跡、小川町の埼玉伝統工芸会館、花和楽(かわら)の湯などを見て回った。

 梅沢さんは、名所の都度、その歴史を解説。
「寄居の鉢形城や松山城、菅谷館など比企を中心とする一帯は、中世の館跡や山城の宝庫。
ようやく『比企城館跡群』として国指定史跡になったが、まだ、緒についたばかり。
これだけ貴重な史跡を群としてみられるのは珍しい。
もっと整備を進め、多くの人に知ってもらいたい」と熱っぽく保存と整備を訴えた。

 参加者から「地元の人はあまり関心がないが、なだらかな丘陵と里山風景は財産」
「行政単位で行っているブツブツと分かれた観光施策では、対応が難しい」
「民間主導で、まず良さを分かってもらうアイデアを集めたら」などの意見が出されていた。

 新井勝己・東松山事務所長は「来年は、川越がNHK連続ドラマの舞台になるが、
観光客の足を一歩伸ばしてもらう工夫を考え、比企地方の良さをアピールしたい。
観光を核に、地域振興のネットワークづくりにお役に立ちたい」と話していた。

 桑原さんは「川越は江戸時代、比企地方は鎌倉・中世と、歴史観光コースを作り、川越との連携を図ったらどうか。それには比企地方の地域観光を一体化する必要がある」などと話していた。(山本豊実)

「ときがわ町観光視察」2008年5月26日








「再生事業に名乗り」埼玉新聞、2008年5月29日


埼玉新聞 2008年5月29日

再生事業に名乗り NPOなど7団体提案 ときがわ町

観光集客でバス運行

観光集客で地域の足を確保しながら山林と河川の維持回復をしよう-と、ときがわ町のNPOと川越の観光研究団体らが、同町の推薦を受け、総務省・地方の元気再生事業に手を挙げた。
提案が認められば、バスIC周遊クーポン実験や観光・産業分野の人材育成、エコツーリズム等資源活用実験など幅広い実験に取り掛かれるという。(山本豊美)

名付けて「奥武蔵ときがわ山里元気再生プロジェクト」。
提案者は、同町のほかNPOときがわ山里文化研究所、川越奥武蔵観光情報学研究会、東京国際大学人間社会学部桑原政則研究室ら同大学の計四研究室の計七団体。

 都市と山里の交流人口を増やし、地域振興と生活利便性を向上させるのが目的だ。
生活交通手段であるバス運行を観光客がバックアップする態勢を模索する。
外国人観光客にも利用しやすい環境整備も研究したいという。

 比企地方は、伝統と多くの文化遺産、豊かな自然景観がある。
しかしこの間、人口減少と高齢化が進み、森林の間伐不整備、水の保全などの課題を抱えている。
観光施設も充実してきているものの、多くは川越どまりで比企地方まで足を伸ばす人はまだ少ない。
貴重な足となる町営バスは、川越のイーグルバスに委託しているが生活交通手段のため観光客には使いづらい。

 谷島賢イーグルバス社長は「町内の観光資源を結ぶ周遊観光バスとしても活用できないか、大いに研究する価値はある。
実現すれば力を出したい」と実証実験に乗り気だ。
 元気再生事業は二カ年。審査の結果発表は八月。
申請の予算規模は平成20年度約三千四百九十五万円を見込んだ。
認められれば今年度、地域顧客の把握と周遊券などの実証実験を実施。
来年度から本格展開に向けたイベントや観光ボランティアの育成などに取り組みたいとしている。

 提案をまとめた桑原政則教授は「比企地方は、東京にこんなに近いにもかかわらず自然豊かで伝統文化が息づき、日本の原風景を維持しているまれな里山です。
多くの人がその価値に気づき、態勢を整えられればアジアをはじめ世界各国からのお客さんも迎えられる地域です」という。

 同町の久保均企画財政課長は「皆さんのアイデアや力が町の発展につながればうれしい」。慈光寺の清掃ボランティアなどで活躍しているときがわ山里文化研究所の柴崎光生理事長は「慈光寺には国宝が眠っている。地域文化・歴史を説明できるボランティアを育成し価値を広くアピールできれば…」と、八月の総務省の判断に期待を寄せている。

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 地方の元気再生事業
昨年十一月、政府の「地域活性化統合本部」(本部長・福田康夫首相)が決めた地方再生戦略に基づくもの。
統合本部は「都市再生」「中心市街地活性化」「構造改革特区推進」「地域再生」の四本部を一本化し窓口を統一。
全国を八カ所の地域に分け、統合本部は計画策定から実施までサポートする。担当者から案を示すことはせずに、地域の自由な取り組みをそのまま尊重するのが特徴だ。

「川越奥武蔵観光情報学研究会発足」東上沿線新聞、2008年4月号

東上沿線新聞、2008年4月号



川越・奥武蔵観光情報学研究会 
10月18日(土)にシンポジウム

川越奥武蔵観光情報学研究会(川奥観研)は、観光と情報について意欲をもつ実務者と研究者が集まり、共に活動する輪を作り、社会貢献することを目的に07年9月に設立されました。関東圏で初の観光情報学会(全国組織)公認の研究会です。

 観光産業は、観光客、観光業者、行政、観光資源、住民からなります。これらの要素は密接に連関しているにもかかわらず、「情報」という視点が抜け落ちているために、個々の要素間の連携が密でなく、熱意が空回りしているのが現状です。

 また観光ルートは市町村単位でまとまりがちで、広域行政圏を横断する情報、人間のネットワークが不足しています。

 観光情報学とは、観光分野にITやクチコミを適用した観光ビジネスの創出、地域観光情報の収集分析などを通じ、日本の観光を根底から整備することをめざしている学問です。

川奥観研の対象地域は、川越近辺以北の東上線沿線市町村です。

 例会は、毎月第3火曜日の6時半~8時で、講師および会員によるスピーチがあります。そのあと骨酒(こつざけ)の会に移り、ここでなごやかな人間関係を醸成します。場所は、湯遊ランド・ホテル三光の4階会議室(川越市新富町)です。

 10月18日(土)の川越まつりの日に、シンポジウムを湯遊ランド・ホテル三光で開催します。観光まちづくりおよび人間の輪づくりに関心のある元気な人の参加を歓迎しています。

川奥観研への連絡は、桑原政則東京国際大学教授へ。
kuwabaramasanori@gmail.com 090-2650-2136

(『東上沿線物語』第十二号)


*一部訂正

2008年3月

2008年2月

2008年1月

2007年12月 大内会長を迎えて


観光情報学会についての説明:大内東会長
北海道からわざわざおいでいただきました。








2007年11月

2007年10月

2007年9月

2007年8月